ギュスターヴ・ジェフロワ
表示
ギュスターヴ・ジェフロワ(Gustave Geffroy、 1855年6月1日-1926年4月4日)は、フランスのジャーナリスト、美術批評家、歴史家、小説家、アカデミー・ゴンクールの創設メンバーの一人。 印象派の全容を歴史的に論じた最初の一人であり、親交の深かったクロード・モネの伝記の著者として知られる。
生涯
[編集]1855年、パリに生まれる。
1880年1月15日より、ジョルジュ・クレマンソーが主宰する「ラ・ジュスティス」紙に参加。1884年からは同紙専属の美術批評担当となる。
1886年9月、第二帝政期に収監されていたオーギュスト・ブランキを取材するため、ベル=イル=アン=メールを訪れていた際、画家クロード・モネと出会う。この取材内容は、『幽閉者:ブランキ伝』として1897年に出版された。
1892年、シリーズ「La Vie Artistique」(全8巻)の第1巻を出版し、論考「印象派の歴史」を発表。
1893年、「ジュルナル」紙の美術批評欄担当となる。
1895年1月6日、レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエを受勲。
1902年、シリーズ「Musée d’Europe」(1902-1913年)の第1巻を出版。
1904年、レジオン・ドヌール勲章オフィシエを受勲。
1908年から没年まで、国立ゴブラン織製作所の所長を務める。
アカデミー・ゴンクールの会員であり、1912年には同アカデミー会長に就任。
編集責任者として、「Bibliothèque de l’enseignement des beaux-arts」やシリーズ「Maîtres anciens et modernes」の出版に携わっている。
エピソード
[編集]- 1895年、ポール・セザンヌがジェフロワの肖像を描いている(オルセー美術館所蔵、所蔵番号RF 1969 29)。
- 1937年、パリ13区のゴブラン織製作所の北西側の通りがギュスターヴ・ジェフロワ通りと命名された。
著作
[編集]小説
[編集]- Le Cœur et l'esprit (1894年)
- L'apprentie[1](1904年)
- Hermine Gilquin[2](1907年)
- La Comédie bourgeoise(1922年)
- Cécile Pommier. (1) L'Éducation spirituelle (2) La Lutte des classes(全2巻、1923年)
美術
[編集]- Bernard Palissy(1881年)
- Le Statuaire Rodin(1889年)
- La Vie artistique(全8巻、1892-1903年)
- Le Musée du soir aux quartiers ouvriers, le Temple, le Marais, le Faubourg Saint-Antoine. Questions de travail(1895年)
- L’Œuvre de Gustave Moreau(1900年)
- Daumier(1901年)
- Rubens : Biographie critique(1902年)
- Les Musées d’Europe(1906-1908年)
- Claude Monet, sa vie, son œuvre(1922年)[黒江光彦訳『クロード・モネ:印象派の歩み』、東京:東京美術、1974年]
- René Lalique(1922年)
- Sisley(1923年)
- Auguste Brouet : catalogue de son œuvre gravé(全2巻、1923年)
- Corot(1924年)
- Charles Meryon(1926年)
歴史
[編集]- L'Enfermé(1897年)[野沢協、加藤節子訳『幽閉者:ブランキ伝』、東京:現代新潮社、2013(初版1973)年]
- La Bretagne(1905年)
- La France héroïque et ses Alliés (共著)(第1巻:1916年、第2巻:1919年)
- Clemenceau(1918年)
- Constantin Guys, l'historien du Second Empire(1904年)
その他
[編集]- Notes d'un journaliste : vie, littérature, théâtre(1887年)
- Pays d'Ouest(1897年)
- Les Minutes parisiennes, deux heures. La Cité et l'île Saint-Louis(1899年)
- L'Apprentie : drame historique en 4 actes et 10 tableaux(初演:1908年1月7日オデオン座、パリ)
- Les Bateaux de Paris(1903年)
- Les Minutes parisiennes. 7 heures. Belleville(1903年)
- Images du jour et de la nuit(1924年)
研究書、文献
[編集]- Denommé Robert Thomas, The Naturalism of Gustave Geffroy, Genève, 1957.
- (展覧会カタログ) Gustave Geffroy et l’art moderne, Paris : Bibliothèque nationale de France, 1957.
- Paradise Joanne, Gustave Geffroy and the Criticism of Painting, New York, 1982.
- Plaud-Dilhuit Patricia, Gustave Geffroy critique d’art, 1987.(レンヌ第二大学博士論文)
外部リンク
[編集]脚注
[編集]- ^ L'apprentie (1919年版)、Internet Archiveにて閲覧可能。
- ^ Hermine Gilquin(1907年)、Internet Archiveにて閲覧可能。